- M&A
- 2024/03/12
ベトナム国営企業との交渉
ベトナム企業との出資交渉は過去中国における経験が役に立つところがある。
ベトナムは社会主義国である。このため多くの大企業が国営だ。最近民営企業も躍進しているが、やはりこの国の経済は国が主導している。
ただ、国営企業は多くが経営難である。旧態然とした経営体質では今の時代を生き残れるわけがない。このため国有企業の株式の民間への放出が盛んに行われている。
北ベトナムのあるセメント系企業と出資交渉をした時のことである。訪問し簡単な打ち合わせをした後、すぐに食事に移行する。そこには非常に多くの人々が集まり会議で発言するわけでもなく乾杯ばかりしている。肩書きは立派だが、皆仕事の話をあまりしない、クリエイテイブな話題がない。
これでは昔風の居酒屋の飲み会と一緒だ。
一方で、バランスシートを見ると多くの売掛金と買掛け金が載り、激しく膨らんでいる。これは「回収できないから払わない」という典型的な社会主義国の企業のバランスシートである。
売上が大きく落ちている。理由を聞くとラオスの水力発電所からの受注が切れたからとのこと。今後どうするのか?それはまだ検討中とのことだ。
(2020年ごろのホーチミンの街並み)